こんにちは、かいとうです
プロボクサーが減量を行う際、糖質(炭水化物)の摂取量を適切に調整することは、パフォーマンスの維持と健康管理の両面で極めて重要です
糖質は主たるエネルギー源として機能し、特に高強度や持久的な運動において不可欠な役割を果たします
今回はボクサーが減量時に糖質摂取をどのように調整すべきかを詳しく解説します
日々の調整に悩んでいる選手は最後まで読んでいってください
1. 糖質の役割と重要性
糖質は、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、運動時の主要なエネルギー源となります
特に高強度の運動や持久的なトレーニングでは、糖質の供給がパフォーマンスに直接影響します
糖質摂取が不十分な場合、筋グリコーゲンの枯渇を招き、疲労の早期発現やパフォーマンス低下の原因となります
糖質を抜けば同時に水分が体から抜けていくため見た目の数字はすぐに落ちます
そのため糖質を控える選手も珍しくないですが、その行為は減量を失敗させる元です
2. 減量時の糖質摂取ガイドライン
国際的なガイドラインでは、トレーニングの強度や持続時間に応じて、以下のような糖質摂取量が推奨されています。
- 軽度の運動(低強度またはスキル中心の練習、30~60分): 体重1kgあたり3~5gの糖質摂取
- 中等度の運動(通常のトレーニング、約60分): 体重1kgあたり5~7gの糖質摂取
- 高強度の運動(持久的トレーニングや中高強度の運動、60~180分): 体重1kgあたり6~10gの糖質摂取
- 非常に高い強度の運動(2部練習や中高強度の断続的運動、240~300分): 体重1kgあたり8~12gの糖質摂取
これらの推奨値は、トレーニングの内容や個々の目標に応じて調整することが重要です
オフの日は軽度
通常ジムワークは中等度
スパー+ジムワークの日は高強度
ラントレ+ジムワークの二部連ならさらに上の強度
という決め方でもいいと思います
日々の練習強度に合わせて調整して自分のベストを決めるのがオススメです
参考になるサイトはこちら↓
3. 糖質制限とパフォーマンスへの影響
近年、低糖質・高脂質食(LCHF)の採用が注目されています
要はケトジェニックです
持久的競技選手が9~36ヶ月間LCHFを実践した研究では、中強度の長時間運動中に消費するエネルギーの90%以上を脂質で賄えるようになったと報告されています
しかし、糖質をエネルギー源として利用しにくくなる可能性があり、高強度の運動パフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります
さらに、この食事を管理するのは細かい計算とコストも必要になり、ハードな練習をしながら1人で食事の用意をする人も多いプロボクサーには不向きです
完全に準備してくれるサポートしてくれる人がいない限りはオススメしません
4. 減量時の糖質摂取戦略
減量の際、糖質摂取を適切に調整することが求められます
急激な糖質制限は、筋グリコーゲンの枯渇や筋肉量の減少を招く可能性があります
持久性アスリートを対象とした研究では、90分の激運動後24時間の筋グリコーゲン回復を、糖質摂取量を5, 7, 10 g/kg/日とした3条件で比較した結果、摂取量が多いほど回復が促進されることが示されています
回復が遅れるとそれだけパフォーマンスも落ちてしまい、練習の質が下がり、結果として減量がスムーズにいかない体になってしまいます
5. 実践的なアドバイス
- 個別性の考慮: トレーニング量、個々の代謝特性に応じて糖質摂取量を調整します。
- 段階的な調整: 急激な糖質制限は避け、徐々に摂取量を調整することで、体の適応を促します。
- トレーニングと連動: 高強度のトレーニング前後には適切な糖質補給を行い、パフォーマンスの維持と回復をサポートします。
- 専門家の指導: 自身で管理できないならサポートする人を見つけて依頼しましょう
まとめ
プロボクサーが減量を成功させるためには、糖質摂取の適切な調整が不可欠です
むやみやたらに減らすことはせずに、科学的エビデンスに基づき、個々のニーズや目標に応じた戦略を立てることで、パフォーマンスを維持しながら健康的な減量を達成できます
自分が指導している選手は最後の最後まで多くの白米を摂取します
やり方が気になる人はいつでもDMください
ではまた:-)
コメント