こんにちは、かいとうです
日々トレーニングを続けるプロボクサーは、強度の高い練習量・厳格な減量・短いリカバリー期間という三重苦の中で常に身体を酷使しています
食事・睡眠・練習計画を整えるのが大前提ですが、不足分をピンポイントで補うサプリメントを賢く使うことで、年間を通じたパフォーマンスの安定とケガの抑制が期待できます。
今回は、実際に研究で有効性が報告されている 5 つの成分を取り上げ、メリット・デメリット・推奨用量を一挙に整理しました。
必須サプリメント5選
成分 | 主なメリット | 潜在的デメリット | 推奨用量* | 主要エビデンス |
---|---|---|---|---|
クレアチン | 瞬発力・平均パワー↑/筋量維持/脳疲労軽減 | 体重一時増(1–2kg)/胃部不快感(高用量) | ローディング0.3 g/kg×5–7日→維持3–5 g/日 | アカデミックプラットフォーム |
オメガ3脂肪酸(EPA+DHA) | 炎症抑制/筋肉痛↓/酸素輸送効率↑ | 過剰で出血傾向↑/酸化リスク | 1.5–3 g/日 | MDPI |
クルクミン | DOMS軽減/抗酸化・抗炎症/消化サポート | 胆石・抗凝固薬併用は注意/吸収率が低い | 高吸収型400–500 mg×1–2回/日 | Northumbria University Research Portal |
ビタミンD₃ | 骨・筋力維持/テストステロン保護/免疫調整 | 過剰で高Ca血症 | 2,000 IU/日(不足時4,000 IU/日を4–6週) | Frontiers |
プロバイオティクス | URTI日数↓/GI症状↓/疲労感↓ | 菌株ごとに品質差/冷蔵保存が必要な場合あり | 10¹⁰ CFU/日×4週以上 | SpringerLink |
1. クレアチン・モノハイドレート
筋力・筋出力アップ
ATP再合成を高速化し、ラウンド終盤の打ち合いでも瞬発力が落ちにくい。高強度インターバルでのトレーニング量が増え、除脂肪量の維持にも寄与します。
使い方のコツ
- 減量期は維持用量に止める。無理なローディングは必要なし
- 胃部不快感が出たら分割摂取。1日5g程度が目安
2. オメガ3系脂肪酸(EPA + DHA)
良質な脂質
スパーリングやミット打ち後の筋破壊マーカーを抑制し、持続する肩・肘の炎症を鎮めます。赤血球膜が柔軟になり、スタミナ維持にもプラスに働きます
使い方のコツ
- 魚食が少ない週は 3 g/日まで引き上げる。
- 酸化を防ぐためビタミンE強化型を選択。
3. クルクミン
疲労回復目的
ハードセッション翌日のDOMS(遅発性筋肉痛)と出力低下を緩和し、連日練習の質を保ちます。抗酸化作用で活性酸素由来の筋繊維損傷をブロック。
使い方のコツ
- 脂質の多い食事の後の摂取が効果的。
- バイオアベイラビリティ強化(フィトソーム®/ウコン油複合体など)の製品を選択
4. ビタミンD₃
免疫力アップ・骨と筋力維持
屋内練習で不足しがちなビタミンDは速筋線維のカルシウム結合能に関与。減量に落ちやすい筋力を維持して免疫力も維持しやすくなります
使い方のコツ
- 1日1回夕食後が目安
- 油脂食(卵黄、アボカドなど)と同時摂取で吸収率アップ。
5. プロバイオティクス
腸内環境保護
減量ストレスや遠征移動で乱れやすい腸内環境を整え、上気道感染症(URTI)日数を3割前後短縮。結果として練習キャンセルが減り、年間の総トレーニング量が確保できます。
使い方のコツ
- L. paracasei+B. lactis など多菌株ブレンドを選択。
- 抗生物質使用後は 2 週間空けて再開。
実践的サプリ周期例
期間 | クレアチン | ω-3 | クルクミン | ビタミンD | プロバイオティクス |
---|---|---|---|---|---|
基礎期(オフ) | 維持3 g/日 | 2 g/日 | ― | 2,000 IU | 〇 |
追い込み期(6~2週前) | 維持3 g/日 | 3 g/日 | 500 mg/日 | 2,000 IU | 〇 |
減量最終週 | 休止 | 2 g/日 | 500 mg/日 | 2,000 IU | 〇 |
計量〜試合 | ローディング開始 | 3 g/日 | 500 mg/日 | 2,000 IU | 〇 |
まとめ
- ドーピング対策
必ず「Informed-Sport」や「NSF Certified for Sport」など第三者認証済み製品を選びましょう。 - サプリは“最後の5%”
食事・睡眠・練習プランが整ってはじめて効果が発揮されます。
クレアチン・ω-3・クルクミン・ビタミンD₃・プロバイオティクスの5種類は、ボクサーが直面しやすい 「瞬発力の維持」「炎症の抑制」「免疫低下」「骨・筋力低下」 という課題を網羅的にサポートします。
目的とタイミングを見極め、試合ごとにピークを合わせながらも長期的な健康を守ることが可能です。今日から自分のプログラムに落とし込み、“減量しても強い” 身体を作り上げましょう
ではまた:-)
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