こんにちは柊(ひいらぎ)です
「プリセプター」
という言葉を聞いたことはあるでしょうか
看護師業界では馴染み深い言葉でもあります
プリセプターとは
新人看護師に一定期間マンツーマンで指導をしてくれる先輩看護師のことです
今日はそんなプリセプターについて書こうと思います
プリセプターと看護師の指導

「もう○年目だし、プリセプターやらなきゃね」
こんな会話を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか
厚生労働省からプリセプターに必要な能力として以下のものが挙げられています
・新人と適切な関係を築くコミュニケーション能力
・新人に教育的に関わる能力
・新人の置かれている状況を把握し、一緒に問題解決する能力
・新人研修の個々のプログラムを立案できる能力
・新人の臨床実践を評価する能力
”新人看護職員研修ガイドラインより引用”
今プリセプターをしてる人の99%が

いや、こんな能力ねえわ…
と思っていることでしょう残りの1%くらいの「私は大丈夫!」と自信満々の人も逆に要注意なのでそのまま読み続けてください
プリセプターの意味

10年も看護師をしていると色んな指導方針を持っているスタッフ達を見かけます
個人的に4パターンに分けられると思うので
自分がどのパターンなのか当てはめてみてください
A.全部1から手取り足取り見てあげる!教えるの大好きプリセプター
知識も豊富で勤務中に色んなことをたくさん教えてくれます
喋りやすく気軽に話しかけれるのですが、1聞いたら10返ってくるので
結局「要点はどこなの?たくさん喋ってもらったけどあんまり覚えてない。。」
という状況に新人はなりがち
プリセプターは「たくさん教えた!満足!」となりますが、成長には簡単につながらないので双方の満足度のズレでヤキモキすることもあります
B.私のルールが絶対!ツンデレ混じりのスパルタプリセプター
基本厳しいです。病棟ではツンツンしてます
1つのアセスメントや処置のやり方も
自分の芯がしっかりしてるので他の意見を中々受け入れません
教えられる側は勤務中怖いと感じることもありますが
何かあった時は全力で助けてくれます
良くできた時も褒めてくれます
要はツンデレなのです
C.危なっかしくて新人は1人にさせられない!結果自分が全部やっちゃうオカン系プリセプター
新人のためにある程度は色々やらせなきゃ!と思うのですが
辿々しい手付きを見ていると「もういい!私がやる!」となりがちです
プリセプターの精神的安心を取りがちなので
新人の成長機会を奪う傾向が多いです
でも、仕事を色々助けてくれるので新人は定時で帰りやすかったりします
D.やったことないことはとりあえずやってみましょ、分からなかったら聞いておくれ放任スタイルプリセプター
分からないこと、やったことがないというものに対しては「とりあえずやってみよ。まずはそこから」と
百聞は一見にしかず、百見は一触ににしかずという考え方
聞けば的確に教えてはくれるものの
ヘルプの声がなければサポートが遅い傾向があります
今まで見てきたタイプを大別するとこんな感じです
こんな人もいたよ!っていう人は是非コメントかTwitterにDMください
プリセプター制度のデメリット

正直、私はこのプリセプター制度を良く思っていません
理由は以下の通りです
・マンツーマンになることによる他スタッフの教育への意識低下
指導の話をしても「私、プリセプターじゃないので〜」と逃げるスタッフがたまーにいます
・シフト勤務のため毎回一緒の勤務にはならない
一般職の様な、月〜金の日中勤務という訳ではないので、新人の指導を毎回プリセプターが出来るわけではありません
現に、私はプリセプターと一緒に勤務するまで1ヶ月半かかりました
・プリセプターへの他スタッフから的外れなご意見

あの子、まだ○○の処置もできないんだけど?ちゃんと教えてる?
ということを言うスタッフが現れます
最初につながりますが、みんなで新人を育てるということを忘れてしまっているのです
勤務が毎回同じになる訳でもないので、1人に教育システムを背負わせるのは無理があります
・プリセプターと馬が合わないと新人が詰む
どんなに能力があろうと人間には合う合わないがあります
人間性も何も分からない状態で管理者がペアを組むわけなので、
大当たりもあれば大ハズレもあるわけです
頼りにするはずのプリセプターが信頼できなくて、現場をやめてしまう子もいました
そうなると現場では
「○○さん、メンタル弱そうだったしね。しょうがない」
と辞めた人しか責めない形が生まれます
指導側の責任を全く考えないパターンは多い気がします
プリセプター制度を使わない教育システム

早い話、マンツーマンにするから問題が出る訳です
じゃあ職場全体、チームで見ればいいのです
チーム制度ですね
実践している部署もあると思います
口ではみんなで見ると言っても現状が伴っていない職場は多いのではないでしょうか
過去に私がやった方法は
・職場をA、Bに2分割新人もA、Bに2分割
・チームA、Bにはリーダーを1人決めて残りは役職なし(年数関係なしに同じ役割
・シフトの中に新人Aがいる時はチームAの人が必ずいるように調整
こうすることにより
チーム内で新人の成長具合を共有可能
責任がみんなにあるので「教育係りじゃないから〜」という逃げは使えません
プリセプター制度と違い、色んな人を頼れるので
その中で個人的に合う先輩を見つけられます
このシステムの年はかなりスムーズに行けました
何よりも教育放棄してるスタッフがいないというのは
指導側にもかなりのメリットだったと思います
人に何かを教えるということは看護に限らず難しいです
実際に自分は格闘技をやっていたこともあり指導者の経験もかなり長いです
看護と関係ないだろ、と思われるかもですが
どんなジャンルだろうと指導の根幹は変わりません
「相手と共に指導側も成長する」
片方が上に立つ様な関係性は長くは続きません
ギブアンドテイクの精神を忘れずにやっていくことが教育をする上で大切になってくると昔から考えている私なのでした
ではまた:-)
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